心になぜか残っている言葉
高校時代の国語のテストの小説問題で、幸田文さんのものが出てきたことがあった。
その時の言葉の使い方の美しさに惹かれて、確か数年後だったと思う、エッセイを読んだ。
基本的に本の内容は頭からすっかりと抜け落ちてしまうのが常だが、なぜか
「夫のハンカチをアイロンでかけ忘れた。パリッとしたもので見繕えなくて、夫がかわいそうだ」
みたいな文章が今でも忘れられない。
きっと自分の頭の中では考えたこともなかったことなので、非常に衝撃を受けたと思う。
ワイシャツですら、うまく洗濯できた時は今日はアイロンかけなくてもいいかな、と思う自分だけあって、ハンカチのアイロンなど、気が向いた時くらいしかやっていなかった。
後、ポケットに入れて一回ハンカチを利用すると、もうしわくちゃになるし。
私の常識外で衝撃を受けたことだともう一つある。
ある女性(今は元カノ)と山道を歩いていた時のこと。
けっこう人通りが少ないところで、山道にクモの巣が張っていた。
先頭を歩いていた私は、いつもの通り、クモは殺さずに巣だけ払いのけようとしていた。
そこで、その女性から止められ、
「せっかく頑張って張ったクモの巣を壊す必要はない、くぐり抜けましょう」
と言われた時、めちゃくちゃ衝撃を受けた。
蜘蛛のことを殺さないだけで、自分は優しいと思いあがっていたことへの恥ずかしさと、
蜘蛛への配慮に激しく悶えた。
こういうエピソードと、毎日会いたい。
その時の言葉の使い方の美しさに惹かれて、確か数年後だったと思う、エッセイを読んだ。
基本的に本の内容は頭からすっかりと抜け落ちてしまうのが常だが、なぜか
「夫のハンカチをアイロンでかけ忘れた。パリッとしたもので見繕えなくて、夫がかわいそうだ」
みたいな文章が今でも忘れられない。
きっと自分の頭の中では考えたこともなかったことなので、非常に衝撃を受けたと思う。
ワイシャツですら、うまく洗濯できた時は今日はアイロンかけなくてもいいかな、と思う自分だけあって、ハンカチのアイロンなど、気が向いた時くらいしかやっていなかった。
後、ポケットに入れて一回ハンカチを利用すると、もうしわくちゃになるし。
私の常識外で衝撃を受けたことだともう一つある。
ある女性(今は元カノ)と山道を歩いていた時のこと。
けっこう人通りが少ないところで、山道にクモの巣が張っていた。
先頭を歩いていた私は、いつもの通り、クモは殺さずに巣だけ払いのけようとしていた。
そこで、その女性から止められ、
「せっかく頑張って張ったクモの巣を壊す必要はない、くぐり抜けましょう」
と言われた時、めちゃくちゃ衝撃を受けた。
蜘蛛のことを殺さないだけで、自分は優しいと思いあがっていたことへの恥ずかしさと、
蜘蛛への配慮に激しく悶えた。
こういうエピソードと、毎日会いたい。