善通寺通り富裕層の道

私の住んでいるアパートの近く、善通寺川通り沿いは今日も平和である。

そこでは、日ごろの日課で己と向き合いながら走る人々がいたり
川から這い上がって、ぬくいコンクリートの上ですっぽんがのんびりとひなたぼっこしていたり、
ハトやカモがガーガーと鳴きあいとまさしく和気あいあいといった感じにそれぞれの時間を満喫している。

善通寺川は、透明な水が途切れなく流れ、その中で静かに揺れる深緑色の水草がとても幻想的で、そう、これを直接的に表現すると、どこにもでもある普通の水路の情景、といったような感じだ。

そんな川沿いの道が善通寺通だが、残念ながらその道のほとんどは犬の小便で、マーブル模様に白く劣化している。
歩く際は小便によって劣化していない白くなっていない部分を探して歩いていくのだが、
その右に左に旋回しながら進む感じは64時代のスターフォックスを想起させる。


話は少し変わるが、ツイッターでもたびたび取り上げられるが、
引っ越しを探すときにその土地の品の良さを確認するときに
コンビニのエロ本の陳列する広さを確認する、というものがある。

私的にはその土地の犬の美容室の出現率の高さだったり、
そもそもの犬の散歩する人の多さとかも一つの目安になると思う。

ここ西荻窪は犬の美容室が多いわけではなく、住んでいる人も割と学生や苦労していそうな方が多い印象だが、善通寺川沿いを川上の方に行くとめっちゃでかい豪邸が多い。

そして、善通寺川沿いはだいたいマーブル模様現象が生じている。
正直汚い。汚水が垂れ流しになっていた産業革命時代のイギリス市街のお犬様バージョンかよって思う。

以前流行について論じていた本の中で
「一番お金がない下層と、お金持ちの上層の趣向は、似通ったものになる」
と書いてあった。（例えば時計。お金がない層と、お金持ちはシンプルなものを好む、もしくは必要ない）

結局西荻窪勢も、川上の方に住んでいる富裕層も等しく犬の小便だらけの道を歩く。
人間万事アーウィンでローリングローリング。
（スターフォックス知らない人ごめんなさい）